【少年野球ピッチャー】下半身の力をうまく上半身に伝える方法とは?

ここでは、よくピッチングは下半身手動と言われますが、その「下半身のちからをうまく上半身に伝えていく」という感覚がわからないことがよくあります。

ピッチング練習のときなどに、どんなことを意識して投げていけばいいのか?

また、体幹(腹筋・背筋)を鍛えることでどんな効果があるのか?

そんな悩みを一緒に解決していきましょう!

足で投げるとは?

単純に言えば、投げるとき、最初に動くのは足です。

足を上げて、前にステップしてから体重移動をします。

力強いボールを、より打者に近いところで投げていくためには、この下半身を使わなくてはいけません。

指導者に「足で投げる」という感覚は常に持つように言われます。

「足を出して投げる」という教えはとても重要なのです。

注意したいのは、上半身を前に出していくのではなく、まずは足だけを前に踏み込んでいって、着地してから初めて上体がその前足に乗っていくという体重移動の感覚です。

これを意識して投げることで、「足で投げる」という感覚が体に染み付いていくのです。

腕の振りとは?

また、腕の振りというのは、どんな投げ方をしたとしても、その腕を振るスピードそのものは変わりません。

150キロを投げるからといって特別に腕の振りが速いとは限らないのです。

腕の振りの速さが同じでも、体の捻転力、つまり体にひねりを加えることで生み出される遠心力が強ければ、腕を通してそれが指先からボールに伝えられて、より力強く速いボールが投げられるのです。

そうすると、体の軸がしっかりしていればいるほど、回転する力は強くなります。

天気図に出てくる台風の目のイメージをしてください。

台風の目がはっきりしていると、その周りで尻尾のように渦巻くも大きくなって、より大きな風雨となるものです。

それと同じで、体の中心の軸をグッと回すと、腕にもその力が伝わっていきその先端にある指先を速く走らせることができます。

そして、そういう体の使い方をするためには、下半身だけでなく、体幹、つまり体の軸の部分を強くしておかなくてはなりません。

そのために投手は走ることに加えて、腹筋や背筋のトレーニングを数多くこなし、体幹を強化する必要があるのです。

速く、強いボールを投げたいからといって腕ばかり鍛えてもダメだということです。

下半身と体幹の力もうまく使ったときの投球フォームのメカニズムというのは、たとえ頭の中でわかっていても、実際に体をそのように動かすための練習が必要となってきます。

深く頭で考えすぎてもいけないので、ある程度シンプルに考えた方がいいと思います。

逆にバランスが悪くなって投げられなくなってしまう危険性もあるのです。

これには特別な練習方法はなく、最終的には何百回、何千回と繰り返し体で覚えるしかないのです。

ステップ幅は?

ピッチングというのは、広いステップ幅で、少しでもボールを前で離すのが理想ではあるのですが、何の根拠もなくただ単にステップ幅を一足もしくは一足半広げるというのは、フォームそのものを狂わせてしまう危険性もあります。

そもそもステップ幅というのは、広げれば広げるほど体重移動が難しくなります。

着地してから、横回転がしづらくなるからです。

逆に体重移動ができない人でも、中にはステップを小さくした方がいいケースもあるはずです。

何よりも、自分の体にあったステップ幅を探すのがいちばん大事なことです。

投球フォームというのは、人それぞれの特徴があります。

指導する人も、すべて同じ型に当てはめて指導するのではなく、修整点があれば何が原因でそうなっているのかを教えてあげなければなりません。

股関節の柔らかさ、肩や肘の可動域はひとそれぞれ違います。

2メートル近い身長があっても、みんながダルビッシュ投手のような投げ方ができるわけではないですからね。

その人にあった形を見つけてあげることが最優先です。

ただ、プロ野球レベルになると、多少体に負担がかかっても、そのフォームの方が打者からボールが見えにくいとか、打ちにくいという理由があって、あえてそのフォームで投げていることもあります。

そうやってその年、その年の成績を残していくことが、プロとしての仕事でもあります。

まとめ

それでは、最後におさらいをしておきましょう!

下半身を使うとは、足で投げるという感覚とともに体の「捻転力」が必要になってきます。

捻転力とは、体にひねりを加えることで、生み出される遠心力のことです。

そうすることによって、体の軸を回すと腕にもその力が伝わり一番先端にある指先を速く走らせる事ができるのです。

ステップ幅に関しては、広いステップ幅でバッターにより近い位置で離すことが重要です。

しかし、ステップ幅を広げてフォームを狂わせる危険性もありますので、自分にあったステップ幅を決めておく必要があるので注意しておきましょう。

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