達人くん
軸足での立ち方や体重移動など、それぞれの動きがスムーズにつながるように、さらなるレベルアップを目指しましょう。
【基本のピッチングフォームの順番】
1.左足を上げて軸足(右足)に体重を乗せて静止します。
2.お尻の左側から本塁へ向けて体重移動を始めます。
3.左足のヒザが外側に開かないように意識して着地します。
4.胸を上げる動きの中で事前にトップにもっていくイメージです。
5.ボールの縫い目にかけた2本の指でしっかりと回転を与えます。
もくじ
ピッチングの基本
3本の指で二等辺三角形を作る
ピッチングの基本は、ボールを正しく握ることからはじまります。
中指と人差し指を縫い目にかけ、親指を下にそえて、この3本の指で二等辺三角形をつくってみましょう。
曲げた薬指はボールにかかっているイメージです。
ボールの握り方
中指と人差し指は縫い目に直角にかけます。
3本の指で二等辺三角形を作ります。
親指は、ボールの下にそえます。
すき間は、手のひらとボールに少しすき間ができます。
薬指は、ボールに少しかける感じです。
手のひらとボールにすき間がないと、腕のを柔らかく使えません。
真っ直ぐに立って振りかぶる
ワインドアップ
両腕を頭上に振り上げてから投球動作に入る投げ方を「ワインドアップ」といいます。
背筋を伸ばして真っ直ぐにたち、リラックスして腕を振り上げましょう。
このとき背中が反ったり丸まったりすると、手足の動きが小さくなるので注意が必要です。
1.マウンド上で真っ直ぐに立つ。
2.両腕をゆっくりと振り上げる。
3.ムダな力が入らない範囲で上げる。
ピッチングでは背筋がスッと伸びた良い姿勢が大切です。
勢いをつけようと背中が反るほど振りかぶったりしないように気をつけよう。
スムーズなテークバックを心がけよう
ボールを投げる腕(右投手の右腕)を振り上げる動作を「テークバック」といいます。
このとき「手の甲を上向き」にしてボールを上げることが大切です。
逆に「手のひらを上向き」にして上げると、故障の原因にもなるので注意しよう。
自然な流れでトップに持っていく
テークバックで腕が一番高く上がったときを「トップ」というが、このときの右ヒジの位置は肩の高さくらいが目安です。
ただし、無理にヒジを大きくあげようとしたりぜず、あくまで腕を上げる自然な動きでトップに持っていこう。
テークバックからトップへの動き
1.グラブからボールを出してテークバック開始します。
2.手の甲を上向きにしてボールを上げていきます。
3.自然な動きのなかでボールを上げます。
4.右ヒジが肩のあたりまで上がってトップに入ります。
ヒジにこだわりすぎないように
テークバックでヒジから腕が上がるのも、腕のスイングがヒジから出るのも結果的にそのなっているだけど、そのためヒジの高さや動きだけに注目すると、デリケートな部分なので間違いや誤解も生まれて危険です。
問題はヒジではなく体のそれぞれの使い方にあることも多いので注意しよう。
速いボールを投げよう
左のヒザを開かずにステップする
バッティングのとき、左足のヒザを開かないようにしてパワーをたてめた動きと同じように、ピッチングでもヒザを意識してステップしよう。
下半身が安定すれば、自然と力強いフォームになるはずです。
ヒザを意識する
1.左足をホーム方向に向けてステップする。
2.左足のヒザが開かないように意識する。
3.下半身でためたパワーをボールに乗せる。
左腕のグラブを体に引き寄せる
ピッチングは、ボールを投げる右腕に注目しがちですが、左腕の使い方も大切です。
体重移動とともに前に出した左腕をしっかりと体に引き寄せることで、体の開きを抑えながら、右腕のスイングを鋭く力強いもにしよう。
グラブの引き寄せ
1.体重移動しながら左腕を前にだして行きます。
2.グラブを巻き込むように引き寄せます。
3.左胸のあたりまでグラブを引き寄せます。
4.力強く腕を振ってボールを投げ込みます。
右足から左足にしっかりと体重移動する
速いボールを投げるには、体の土台となる下半身の動きが大切です。
軸足に乗せた体重をしっかりと左足へ移動できるように、スムーズなステップと体重移動の動きを覚えましょう。
体重移動
1.右足に体重を乗せて、一度動きを止める。
2.お尻の左側からほ~うへ向かうイメージで体重移動を始める。
3.左足でしっかり地面をつかみ、右足から左足へ体重移動をします。
もちろん、身長や筋肉の発達具合によっても変わってくるので、自分で一番安定できるステップ幅を探してみましょう。
力を乗せたフォロースルーでフィニッシュ
腕をしっかりと振り切る意識をもてば、フォロースルーは自然と力強いものになります。
しかし、投げ終えたときに左足1本で建てずにバランスをくずしたり、右腕がだらりと落ちているような状態であれば、もう一度フォームを見直そう。
フォロースルー
1.リリースし力の流れのまま上半身がひねられます。
2.右腕が自然と体の左側に巻き込まれます。軸足1本でフィニッシュします。
3.右腕が前に戻って守備体勢に入ります。
ピッチング練習方法
ピッチングフォームで遠投
遠投で届くギリギリの距離にたち、ピッチングフォームを確認しながらキャッチボールはムダに長くやるよりも、1球1球に集中することで、安定した力強いピッチングフォームを目指しましょう。
遠投でキャッチボール
1.軸足(右足)1本で立って静止します。
2.スムーズな体重移動を意識します。
3.ステップ足(左足)のヒザを開かないように。
4.腕をしっかりと振って投げます。
5.腕を振り切ってボールを確認する。
前後にグイッと体重移動
マウンドでステップした状態から体を一度前にグイッと出し、次に後ろへ戻してから、今度は一気に出してボールを投げてみましょう。
左足から右足、そして最後に左足へと体重が移動していく間隔をつかめるはずです。
体重移動を感じる練習
1.ステップした状態から左足にさらに体重を乗せます。
2.体を後ろへ戻して右足に体重を乗せます。
3.体を前に出して左足に体重を乗せながら投げます。
4.左足に体重を残したまま腕を振り切ります。
コントロールの付け方
投げ急がずに一度姿勢を整える
軸足で立つときは、足を上げたところで一度静止、姿勢を整える意識を持つことが大切です。
体のそれぞれの部分がバラバラの動きのまま、投げ急ぐように体重移動を始めると、コントロールも不安定になるので注意しましょう。
軸足で立つまでの動き
1.マウンド上でまっすぐ立ちます。
2.両腕をゆっくりと振り上げます。
3.両腕を下ろしながら体を捻ります。
4.ホームに対して半身の体勢になります。
足元の動き
1.両足をプレートに乗せた状態にします。
2.左足を後ろへゆっくり引きます。
3.右足をプレートを平行にズラします。
4.左足を引き上げて右足1本で立ちます。
軸足1本で安定して立つ
コントロールのよいピッチャーは、いつも安定したフォームで投げています。
そこで、体重移動に移る前の、軸足1本で立ったときに一度静止し、リラックスしながらも背筋をのばして真っ直ぐに立てるようにしてみましょう。
軸足での立ち方
グラブ
胸からお腹のあたりにセット
軸足
地面から垂直に立つイメージ
目線
基本的にはキャッチャーミットを見る
左足
腰あたりふらつかない高さを自分で探します
スムーズな安定した体重移動を目指す
軸足(右足)1本で真っ直ぐに立ち、パワーをためてから前方へ体重移動しましょう。
ここでのポイントは、軸足で支えながら、お尻の左側からキャッチャーに向かっていくことです。
スムーズで安定した体重移動を目指しましょう。
体重移動の動き
1.軸足1本で立ってパワーをためます。
2.お尻の左側からキャッチャーへ向けて体重移動。
3.左足に体重を乗せて力強く投げます。
体重移動のときも同じで、上半身から前につっこむように動くと、せっかく軸足にためたパワーが逃げてしまうので注意しましょう。
お尻に手を添えてもらい、体重移動を感覚をつかもう。
リリースポイントを安定させる
安定したコントロールで投げるには、ボールを離す瞬間の位置(リリースポイント)をいつも同じにすることが重要です。
リリースが不安定になるときは、それまでの動きが不安定という証拠なので、フォーム全体をチェックしましょう。
フォームが安定すればリリースポイントがいつも同じになるので、コントロールもよくなります。
人差し指と中指の2本でボールに回転をかけてリリースします。
リリースの瞬間
- STEP.11リリースに向けてボールが親指から離れる。
- STEP.22人差し指と中指でボールの縫い目に回転をかけます
- STEP.33ボールが指から離れて回転しながら進みます。
練習方法
「片足ジャンプ」と「片足ずもう」
ピッチングは、軸足1本で立ったり、体重移動で右足から左足へパワーを移動したりと、下半身の動きがとても大切にします。
そこで片足でジャンプしたり、2人で押し相撲をしたりして、下半身の強さとバランス感覚を養おう。
片足ジャンプ
1.片足でバランスよく立つ。
2.ヒザを曲げて受信を下げる。
3.真っ直ぐ上にジャンプする。
4.ふらつかないで着地する。
片足ずもう
1.片足で立って2人で向かい合う。
2.両手を出したり引いたりする。
3.上げた足が地面についたほうが負け。
ストライクが入る距離から投球練習してみよう
近い距離から投球練習
コントロールを養うために、まずはピッチャープレートよりも近い位置からキャッチャーに投げ込み、ストライクがいつも取れるようになったら、少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
達人くん
達人くん
右や左に大きくズレると、コントロールが乱れるので、注意です。